2011-05-29

後記+プロフィール214

後記 ● 村田 篠


一昨日、昨日と、日本列島はつぎつぎに梅雨入りしました。例年より10日以上も早いとか。今日、吟行に出かけて卯の花を見つけたのですが、静かで仄暗い、まさに卯の花腐しに濡れた1日でした。



さて、今週号。
今井聖さんの「奇人怪人俳人」は連載第3回です。「奇人怪人」という範疇に収まりきらない佐々木ゆき子の激しい生をたどりながら、この人はいつも自分の道を自分で選んでいて、だから、別の時代に生きたとしても、やはりこのように、全身で生きたのだろうなあ、という気がしています。凛として力強いばかりではなく、死に近いところで働く人の静謐な意識や乾いた感覚もあります。またひとり、興味深い女流に出会えました。
藤幹子さんのまるでラブレターのような「俳誌を読む」は、ほほえましくも新鮮な講評でした。かまちよしろうさんの「そんな日」は、なんと半年ぶりの登場。
どうぞごゆっくりお楽しみ下さい。



告知をひとつさせて下さい。
週刊俳句編『虚子に学ぶ俳句365日』が刊行になりました。虚子の俳句365句を6人の若手俳人が分かりやすく、親しみやすく解説しています。詳しくはこちらをご覧下さい。書店、ネット書店でお求めになれます。
先週ご紹介した2冊の電子書籍(詳細はこちら)ともども、どうぞよろしくお願い致します。



それでは、また、次の日曜日にお会いしましょう。


no.214/2011-5-29 profile

■今井 聖 いまい・せい
1950 年新潟に生まれ鳥取に育つ。14歳より作句。1971年「寒雷」入会。「寒雷」編集部を経て、1996年「街」創刊、主宰。脚本家として映画「エイジアン ブルー」他。句集『北限』『谷間の家具』。2007年『バーベルに月乗せて』(花神社)。2009年、長編エッセイ『ライク・ア・ローリングストーン』 (岩波書店)「街」HP


■関 悦史 せき・えつし
1969年、茨城生まれ。第1回芝不器男俳句新人賞城戸朱理奨励賞、第11回俳句界評論賞受賞。「豈」同人。共著『新撰21』(邑書林)。URL:http://etushinoheya.web.fc2.com/(管理人は別人) URL:http://kanchu-haiku.typepad.jp/blog/(句集紹介用ブログ)

■松尾清隆 まつお・きよたか
1977年神奈川県生まれ。「松の花」同人。

■藤 幹子 ふじ・みきこ
1978生。『炎環』所属。2010年 炎環新人賞受賞・同人。岡山在住。

■かまちよしろう かまち・よしろう
漫画家。1949年静岡県生まれ。早稲田大学漫画研究会、谷岡ヤスジのアシスタントを経て漫画家デビュー。代表作「こにくらじいさん」。現在、俳句と漫画のコラボをめざしたブログ「漫俳」を展開中。また静岡新聞ほか全国13紙で4コマ漫画「ゴンちゃん」を連載中。

■野口 裕 の ぐち・ゆたか
1952 年兵庫県尼崎市生まれ。最終号となる、二人誌「五七五定型」(小池正博・野口裕)第五号を鋭意作成中。既刊希望の方は、
yutakanoguti@mail.goo.ne.jp まで。進呈します。サイト「野口家のホーム ページ

■村田 篠 むらた・しの
1958年、兵庫県生まれ。2002年、俳句を始める。2003年、「魚座」入会。「魚座」終刊により2007年「雲」入会、同人。2010年「雲」退会。現在「月天」「塵風」同人、「百句会」会員。俳人協会会員。「Belle Epoque」

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