2012-11-25

後記+プロフィール 292

後記 ● 村田 篠


いつも後記に書くことをなかなか思いつかなくて、どうでもいいことを書いてしまいます。今回も、前回に続き、猫のことを書こうと思います。

 

1ヶ月ほど前、家のない子猫を引き取って里親になりました。もともとうちには3歳の雌猫がいたので、これで2頭の猫の親になったことになります。

不思議なことに、3年前に猫を飼い始めてから、雑誌を見ても、テレビを見ても、道を歩いていても、急に猫がよく目につくようになり、猫のことが気になるようになりました。以前と同じように暮らしているはずなのですが、突然、自分の生活の中に「猫」というカテゴリーが生まれるのです。

写真家のアラーキーも、作家の町田康も、そこのところは同じです。町田康は高じて、いまでは何十匹もののら猫を保護し、伊豆に引っ越して猫の家までつくってしまうほどの愛猫家ですが。

それはちょうど、俳句を始めてから、それまで耳に入っていなかった虫の鳴き声がよく聞こえるようになった、というのと、少し似ているかもしれません。

ですが、自分の飼い猫を俳句に詠むことは、なかなかむずかしい。きっと詠むことはできると思うのです。少し突き放し、ひそかに慈しみながら。でも、私にはまだできません。飼い猫を詠めるようになる、というのは、俳句におけるこれからの私の目標のひとつかもしれません。

 

さて、今週は自由律俳句の矢野錆助さんの登場です。 拝読していると、つくりたくなってきます。韻律に頼らないで作句する、という体験をしてみたくなるのです。韻律があれば許されることに、私はけっこう頼ってつくっているんだなあ、と改めて気づきます。
 

 

それでは、また、次の日曜日にお会いしましょう。


no.292/2012-11-25 profile

■矢野錆助 やの・さびすけ
1975年福岡県生まれ。福岡県在住。自由律俳句(随句)結社『草原』同人。

■江里昭彦 えざと・あきひこ
1950 年、山口県宇部市に生まれる。現在そこに住む。「京大俳句」「未定」などをへて「鬣」「左庭」同人。句集が3冊。『ラディカル・マザー・コンプレックス』 『ロマンチック・ラブ・イデオロギー』『クローン羊のしずかな瞳』。評論集が2冊、『俳句前線世紀末ガイダンス』『生きながら俳句に葬られ』。

■ひらの こぼ
1948年京都生まれ。「銀化」同人。著書『俳句がうまくなる100の発想法』『俳句がどんどん湧いてくる100の発想法』『俳句発想法100の季語』(草思社)。

■楢山惠都 ならやま・けいと
1987年東京生まれ。2010年より、女性4人で作る、俳句と変奏のzine「hi→」に参加。未知のことがらを思いだすのが物語なのだ、と感じています。「hi→」web:http://www.hi-ku.net/

小川春休 おがわ・しゅんきゅう
1976年、広島生まれ。1998年「童子」入会。2009年「澤」入会。現在「童子」同人、「澤」会員。句集『銀の泡』。サイト「ハルヤスミ web site

■野口 裕 のぐち・ゆたか
1952年兵庫県尼崎市生まれ。1952年兵庫県尼崎市生まれ。二人誌「五七五定型」(小池正博・野口裕)完結しました。最終号は品切れですが、第一号から第四号までは残部あります。希望の方は、yutakanoguti@mail.goo.ne.jp まで。進呈します。サイト「野口家のホーム ページ

■村田 篠 むらた・しの
1958年、兵庫県生まれ。2002年、俳句を始める。2003年、「魚座」入会。「魚座」終刊により2007年「雲」入会、同人。2010年「雲」退会。現在「月天」「塵風」同人、「百句会」会員。俳人協会会員。「Belle Epoque」

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