2013-03-17

「10句」という面白さ 村田篠


「10句」という面白さ

村田 篠


たくさんのご応募、ありがとうございました。

10句というのは、求心的で、テーマを決めやすく、作品としてきゅっとまとまりやすい句数ですが、あまりまとまってしまうと、1句1句の広がりや面白さを削がれてしまうことがあります。また、分量的に俳句のスピードやリズムが生かされる句数、とも感じています。

これが20句、30句、50句となると、また違う作用が生まれてきますから、俳句は不思議です。

今回、予選を受け持つ立場に立って65作品を読ませていただき、改めてそう感じました。

原則として、1句として良いと思う句に丸をつけたのち、10句として改めて読む、という方法で選ばせていただきましたが、そのうちのいくつかの作品は、10句まとまったときに感じたインパクト、個性を優先して選びました。

さまざまな傾向の作品があり、しかも意欲作が多く、選ぶのに時間がかかりましたが、その分、「10句」という単位の面白さを存分に堪能させていただけたと思います。




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