2014-01-19

真説温泉あんま芸者 第13回 セクシーでゴージャスなアイコン 西原天気

真説温泉あんま芸者 第13回
セクシーでゴージャスなアイコン

西原天気


この寒いのに、南の島、というのもなんですが。

tina louise: it's been a long long time



ティナ・ルイーズ(1934-)の「It's Time for Tina」というアルバム(ビニール盤)は、むかし(30歳前後?)この手のジャズボーカルをよく聴いていた頃にいわゆる「ジャケ買い」をしたのでした。



前掲の、いかにもアメリカ軽喜劇テレビ番組のシーンをつないだ動画。「なんだろう、これは」とちょっと調べてみると、『ギリガン君SOS』『もうれつギリガン君』(原題:Gilligan's Island)の断片集でした。絵ヅラにはまったく記憶がないのですが、「ギリガン」という名はうっすら憶えています。日本でも1966年から1967年まで放映、とありますので、観ていたんですね。

話がまわりくどいのですが、この番組に、ティナ・ルイーズが「女優」役で出ていたそうで(記憶にはない)、典型的に「ゴージャス」で「セクシー」な女性を演じています。それは歌うときも同じ。

さて、こういうベタに「女性女性」したものについては、好悪がはっきり分かれるようです。

そこで、男性たる私は、いかなる態度でのぞむべきか。

それはもう、「宝物」か「神の恵み」か何かのように、ありがたく、うやうやしく、おしいただくしかありません。崇め、たてまつる、アイコン(聖像)として。


ところで、「記号」という言い方も、よくします(「なつかしい!」なんて言わないでくださいね)。「セクシーでゴージャスな記号」てな具合。

記号ではなくアイコン。というのは、やはり崇拝という(宗教的な)要素が、ここでは必須だから。

あるいは、ティナ・ルイーズは、社会的(集合的)には「記号」、個人的には「アイコン」ということにもなりましょうか。

人間というのは、(広義の)宗教なしには暮らしていけないものかもしれません。

そして、信仰→アイコンという本来の順序から言えば倒錯的な、アイコン→信仰、という手順もしばしば踏んでしまうもののようです。



で、俳句の話は? って?

今回は、俳句のことはナシにしようと思っていましたが、少しだけ。

俳句は(って、ずいぶん大括り)、意味の乗り物(vehicle)でもなければ、作者に関するもろもろを伝える媒介(media)でも道具(tool)でも、はたまた記号(sign)でもない。

俳句はアイコンである、と。

素晴らしい句は、眺めて(聞いて)、ほれぼれとするもの。

俳句を通して何かを眺める/何かを聞くのではなく、俳句自体が眺めである、音である、と。

そういったところです。


最後にティアン・ルイーズでもう1曲。

あ、俳句は、必ずしもセクシーでゴージャスである必要はありません(為念)。


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