2014-05-18

自由律俳句を読む43 本間鴨芹〔1〕 馬場古戸暢

自由律俳句を読む43
本間鴨芹〔1〕

馬場古戸暢


本間鴨芹(ほんまかもせり、1967-)は、北海道在住の自由律俳人。2012年より句作をはじめる。『海紅』同人として、活動を続けている。

丘の夕陽いつか一緒に暮らしたかった  本間鴨芹

いましがたインターネットで、90年代の邦楽をきいていた。そのうちのひとつに、「会いたいけれどもう会えないんだね」という歌詞があった。掲句もこれを詠んだものだったろう。

明日には流される貝並べている  同

波はすべてを持って行く。「俳句」もさながら、この貝のようなものなのかもしれない。

やわらかく秋となる子の手のひら  同

ここでの「やわらかく」は、「秋となる」にかかると同時に、「子の手のひら」をも形容しているように思う。子の手のぷにぷにには、なんともいえない柔和さがある。

今日頭下げた数だけ佃煮喰う  同

日本社会で暮らして行くということは、こうした経験を積み重ねることなのかもしれない。しかしうまいストレス解消法だと思う。

落ちつきないおばあちゃんの冷凍みかん  同

もともと落ちつきがないおばあちゃんなのか、それとも、冷凍みかんを持っているがために落ちつきがなくなっているのか。そうだとすれば、なぜか。おばあちゃんが健やかに暮らせますよう。

0 コメント: