2014-06-15

自由律俳句を読む47  風呂山洋三〔1〕馬場古戸暢

自由律俳句を読む47
風呂山洋三〔1〕
馬場古戸暢


風呂山洋三(ふろやまようぞう、1971-)は、宮城県在住の自由律俳人。尾崎放哉の句に感銘を受け、2012年より自由律俳句を始める。同年、河東碧梧桐と中塚一碧楼に関心を持ち、自由律俳句結社『海紅』の門を叩く。翌2013年、さらなる活動の場を広げるべく、自由律俳句集団「鉄塊」に参加。

懐かしい人と会う秋めく夜だ  風呂山洋三

個人的には、相手は同性であってほしい景。こうした再会は、秋めく夜にこそふさわしい。

木立の影刺す冬のベンチの身の上だ  同

冗長な雰囲気が、冬の日中の空気を描いているように思う。この身の上には、木立の影のほかにどのような困難(?)が刺さっているのだろうか。

オリオンの瞬き授かる仕事帰りだ  同

私たちが生きているうちに、オリオン座の輝きがひとつ失われてしまうのだとか。そうした時に生きられたことに、そして仕事をできていることに、感謝したい。

障子開ければ祖母の見ていた祖父の松  同

祖父母の家での景だろう。祖父も祖母も、もうこの世にはいない。庭先にそびえる松に、祖父と、祖父に先に逝かれた祖母のことを想うばかりである。

肩落とした先の土筆伸びてら  同

いろんなことが起ころうが、季節はめぐり土筆が伸びる。明日もやっぱり頑張ろう。

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