2014-07-13

「走れ変態」作者自身による解題

「走れ変態」 作者自身による解題


発端はシンポジウム「変態俳句―異常ないし病的であること」(現代俳句協会青年部勉強会、2014年3月16日)〔*〕開催日を過ぎてから、これに関心をもった某女流俳人から詳細についての問い合わせがありました(関係者でもない私に、なぜか)。いずれ機関誌等にレポートが掲載されるのでしょうが、今のところウェブ上にあまり情報はないようで、その旨お答えしたところ、「変態俳句」の句会をやりましょうとのご提案。なぜか、そういう流れ。先日、出かけてまいりました。

句会は和やかな雰囲気で無事終了。私の手元に変態句が何句か残りました。それらが今回の連作9句の元になっております。

あ、そうそう。《にはとりを娶りし夜半の月涼し》の選評では、主催の女流俳人、「これは鶏婚と申しまして」と、なんとも涼やかな口調。さすが。年月と経験を積み重ねた女性は、器が違うわ、と舌を巻いたことでした。



まとめていく際には、変態とひとくちに言ってもいつくかの分野があるだろうと考え、分野を押さえていくことにしました。結果、獣姦、同性姦、切片愛好(フェティシズム)、少年愛、屍姦、SM……そして九句目は、現代詩あるいは金井美恵子の読者には周知のフレーズを下敷きに、変態さんにエールを送りました。カバーできなかった分野も多々あろうかと存じますが、それは今後の課題とさせていただきたく存じます。

ところで、私の知人(俳人)が「変態と淫乱は違う」と突然語り始め、どうゆうことかというと、変態は「じゃまくさい」。つまり手間がかかる。そういうことらしい。変態には知識と好奇心と探究心が要る。対して淫乱は、ただ性欲があればよい。

「走れ変態」の作者たる私が、いずれにあたるか。それはどちらでもよいことです。作者と作品(句)は別。ましてや作者の背後にある社会的現実・社会的属性など、どうでもよろしい。変態についての見識の如何は、読者が句をもって判断されればよいことです。



なお、表題「走れ変態」は、以下のようなツイッター上のやりとりに由来しています。


これがなければ、タイトルはこうではなかったでしょうし、それ以前に、連作としてまとめようなどとは思わなかったでしょう。なかやまなな氏(@fukurofuaribai)にはこの場を借りて、深く御礼を述べさせていただきます。


〔*〕第134回現代俳句協会青年部勉強会
http://genhai-seinenbu.blogspot.jp/2014/01/134.html
Webによる変態俳句アンケートの回答結果
http://genhai-seinenbu.blogspot.jp/2014/03/web.html

5 コメント:

Kika さんのコメント...

きっかけとなれましたこと、とても嬉しいです。

匿名 さんのコメント...

むかし、戸川純による「走れエロス」なる記事が某男性誌に載つたことがありました。こちらは、いはずとしれた「走れメロス」のもじり。

天気 さんのコメント...

Kika さん、こんにちは。
当日のレポートがどこかに掲載されるのを楽しみに待ちます。

匿名 さん、こんにちは。
「走れエロス」。おもしろいですねえ。
《眠れ変態あしたがあると思ふなら》というのを、いま思いつきました。

なかやまなな さんのコメント...

あ、今気づきました!
あ、ありがとうございます。

天気 さんのコメント...

きっかけは、思いがけないところからやってきます。こちらこそあらためてありがとうございます。