2014-12-21

自由律俳句を読む 72 現代自由律百人句集第II集〔2〕 馬場古戸暢

自由律俳句を読む 72
現代自由律百人句集第II2


馬場古戸暢




前回に引き続き、『現代自由律百人句集第II集』を鑑賞する。

崖から松の根はみだした  田中昭雄

そのままの状態を詠んだものだが、4・4・5の韻律が心地よい句。子供と一緒に叫んで歩きたい。

朝の月が向こう側まで見せている  田中里美

朝方に見る月には、なんだかいつもとは違う光が宿っているように感じるのである。

ひなたぼっこの昔話を聞いている  ちばつゆこ

縁側での景だろう。季節は冬か春か。祖父母から昔話を十分に聞かなかったことを、いまだに少し後悔している。

寒さの影は踏まない  戸田勝

冬は影が多くなる気がする。果たして無事に目的地までたどりつくことができるのだろうか。

朝から血眼のチラシが迫る  松尾貴

特売のチラシは、やたらと赤い。それを血眼と表現したところに、面白みがあるだろう。あるいは、血眼が元としてあって、特売のチラシは赤いのか。

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