2014-12-28

Re-ad(読むこと=再‐広告)としてのアーカイヴ 「≫読む」のパサージュをぶらつきながら――引用集 福田若之・編

【301号-400号アーカイブ】
 Re-ad(読むこと=再‐広告)としてのアーカイブ
「≫読む」のパサージュをぶらつきながら――引用集

福田若之・編



読む。 
396号 201411232014落選展を読む】1.その年の事実……堀下翔 読む


             

読む声に山と谷あり歌がるた    柏柳明子
350201415 新年詠 2014 読む

             

一年を振り返るにはまだ早いのですが、ちょっとだけ振り返ると、今年は、その必要があったわけではなく、何となくそうしたいと思って、大昔に読んだことのある本を再読したり、大昔に観たことのある映画を再び観ることが多かったです。
392号 20141026後記+執筆者プロフィール……村田 篠 読む

             

僕は時々夜のコンビニに出かけ、店内をうろうろして、何だかよくわからない雑誌を立ち読みして、気が済むと肉まんか缶コーヒーを買ってからトボトボ帰る。

ふー、寒いなぁ、何やってんだろ、と思いつつコンビニの灯を離れ暗い夜道を歩く。

これが結構楽しくてやめられない。
39720141130連載 八田木枯の一句寒釣の釣れずにかへるからだかな……西村麒麟 読む

             

彼らは桜庭一樹や小川洋子、伊坂幸太郎などを愛読し、マンガ『ジョジョの奇妙な冒険』を読みふけったりする。俵万智が好きという生徒、また佐野元春のファンもいれば、KPOPに夢中の生徒もいた。
333号 201398特集 俳句甲子園愛と幻の俳句甲子園(1)……青木亮人 読む

             

うちには今テレビがないから、話題の朝の連続ドラマも観ていないし、きのう読んでいたのは皆に話すには地味な本だし、最近うれしかったのは薄紫のすごくきれいなトルコキキョウを買ったことで、最近びっくりしたのはそのトルコキキョウの花びらに毛虫がひそんでいて、朝起きたらそれがぴったり茎にはりついていたこと。
326号 2013721【週俳6月の俳句を読む】 ラジオからは……西丘伊吹 読む

             

ドアを開けてみると、きちんと座って優良図書などを読んでいそうなのが「よい子」である。どこから見ても誰から見ても「よい」ということだ。
364号 2014413【特集】ku+ クプラス」第1【読み合う】1特集「いい俳句。」+作品評 山田耕司 読む

             

句集を読む習慣のない私ですが、休日にアニメサイトで日がな一日アニメを見たりするとさすがに気分を変えたくなって句集を手に取ることもまったくないわけではない。
358201432【句集を読む】絶妙な言い足りなさ齋藤朝比古『累日』の一句……上野葉月 読む

             

この句集を読み終わるのは大変。頁を捲る度に呆然として、頬杖など付いてしまうから進まないのである。なにしろ唇を舐めてみては、なるほどー、とか、ホントだわー、なんて思っているのだから進まない。7ページから始まる俳句の、ここはまだ11ページ。19ページに、私がひどく痺れた俳句がある。けれど決心して、今夜はこのまま素通りする。
351号 2014112【句集を読む】桑原三郎 新句集『夜夜』を読む エッセー 季節はずれですが……池田澄子 

             

読みかけの本に指を挟んで家の中をうろうろするのは何も正月に限ったことではない。
303号 2013210【週俳1月の俳句を読む】 寒蝉 すごい発見 読む

             

どの作品を読んでも、この作家の細胞からでている分泌液のようなものを感じる。
3812014810【週俳7月の俳句を読む】小池康生 現代人の一日一日から生まれる詩 読む

             

どれも作者の身体感覚を潜って言葉になっている。だから、読み手も、躑躅の量感や卵黄のぬめりなどに共に感覚を働かせてしまう。
343201311172013落選展を読む】「気持ち」も込みの質感……対中いずみ 読む

             

俳句を読むとはどういうことだろうか?無理矢理意味に還元する必要のないこの句のような場合、読むこととは作者の提示する映像枠に作者と一緒に入ることではないか。(『日本語は映像的である』熊谷高幸。この本は俳句に示唆的)
372号 201468【週俳5月の俳句を読む】岡野泰輔 アルレッキーノの空 読む

             

初めに私は、五十句作品をまず「一句一句として読んだ」と書いたが、
私自身は、俳句はまず、一句一句で独立して読まれるべきものだと思っている。

そのうえで、同じ作者の句が複数並んでいたなら、その句群として読まれるべきだとも思っている。
382号 2014817「淋しくなく描く」を読む 「勘」と「意味」のあいだで……鴇田智哉

             

知っている人の句集を読むとき、当然その人の姿が脳裏に浮かぶ。
326号 2013721【句集を読む】何かを追い求める姿宮本佳世乃句集『鳥飛ぶ仕組み』鑑賞……大石雄鬼 読む

             

間村俊一さんは高名な装幀家で、私が8月初めに出版する予定の句集の装丁も間村さんのお仕事。俳人でもあるとお聞きしていたので今回作品を読むことができてうれしかった。
3252013714【週俳6月の俳句を読む】 五十嵐秀彦 夢の淵にて 読む

             

歌を読んで、実際にあったことか、頭の中で言葉を組み合わせて作ったことかは、かなりの確率で見抜けると思う。一首ではだまされても、歌集一冊なら、ある いは何十首かの連作なら、だまされない。その人の体重が乗っているかどうかは、どうしても分かってしまうんじゃないかと、個人的には思っています。
359201439特集「三年目の3.11斉藤斎藤インタビュー「なにをやってるんだろうなーおれは(笑)と、思いますね」聞き手:上田信治  読む

             

ユーミンの歌の歌詞に「目に映るすべてのことはメッセージ」というのがあったが、この句群を読んでいると「目に映るすべてのことはまがいもの」という気がしてくる。
344201311242013落選展を読む・完】目に映るすべてのことは ……三島ゆかり 読む

             

しかし本来、俳句を読むときは作者名に左右されず、まっさらな気持ちで一句一句と向き合っていくべきである。
瀬戸正洋さんだからといって、いつもいつもやくざ映画みたいな俳句を書くとは限らない。
360号 2014316石原ユキオ トイレットペーパーの使い方 読む

             

ことは表現の問題であり読みの問題。人体はあらゆる場所のあらゆる時間を動き回る。それを纏めて人間と言う。
345号 2013121【句集を読む】人間の俳句大沼正明句集『異執』……谷口慎也 読む

             

常套を抜け出すためには時代を越え枠を越え縦横に数多く幅広く読むしかない。
398201412072014角川俳句賞 落選展を読む】0. 書かずにはいられなかった長すぎる前置き……依光陽子 読む

             

上田 「半年分の近詠から選ぶ」というアイデアが浮かんで、ようやく「あ、できるかも」と思いました。期間を区切れば、すでに名前の出ている人も未知の人も、作品を全部読める。全部読んで判断しましたと胸を張って言える作り方をすれば、自ずと俳句の現在の「鏡」と言えるリストになるんじゃないかと。
387号 2014921対談 新人輩出の時代  小澤實×上田信治 澤7月号特集「五十歳以下の俳人」から  読む

             

しかしながら、それはただ集める「学」というだけではすまないであろう。昆虫であれば、その構造から生きていた時の様子を色々想像できる。それで不明の部分は現場に出て生態を観察することになるだろう。子規の俳句分類であれば、句が同時代の文脈に置かれたときどう読まれていたか、いまならどう読めるかを考えることにもなるだろう。
394号 2014119俳句の自然 子規への遡行36……橋本  読む

             

現代日本文学大系』(筑摩書房)の年譜から引く。秋桜子「大正9年 28歳 一年あまり窪田空穂の指導を受ける」。青畝「大正15年 27歳 このころ万葉語を句に詠みこみはじめた」。誓子「大正9年 19歳 啄木の短歌を愛好」。草田男「昭和2年 26歳 茂吉『朝の蛍』を読み感銘を受けた」。不器男「昭和3年 25歳 『万葉集』を読みかえし、茂吉、赤彦らの歌論に傾倒した」。楸邨「大正10年 16歳 この前後から短歌を作り、啄木、茂吉、白秋、千樫を愛読」

これらの俳人は多くの近代短歌を愛読しただろう。
347号 20131215「俳句」9月号「文語文法入門」に問う。再説「俳句の文語」(後編)文語・口語の混用は、歴史的に正当である……大野秋田  読む

             

最近、機会があって、氏の手がけた渡佛日記について調べ、氏がフランス滞在をきっかけに書かれた本を読みなおした。すっと悔いのようなものが消えた。物にも人にもきっと会うべき時には会う。あの時はきっとお会いしなくてもよかったのだなと思う。
347号 20131215【週俳11月の俳句を読む】阪西敦子 ひととおりではない気持ち 読む

             

結局、ぼくたちは調べ物もそこそこにして食事してしまったのだったが、いいのかこんなことで。いつもいつも。ヒノコさんは食べ終えて、CASA BRUTUSを読んでいる。いいのかいいのか。ぼくは山頭火を読んでいる。
361号 2014323〔今週号の表紙〕不死鳥……中嶋憲武 読む

             

後年、岩館真理子『キララのキ』を読んだ時、美しい人形を巡る姉妹たちの愛憎を描いた物語に魅了されつつも、怖くて何処かへしまいこんでしまい、今読みたくても見つけられずに困っている。
346号 2013128【週俳11月の俳句を読む】柏柳明子 Corazon 読む

             

〈引用〉された書名=書物が、そのテクストの内部を参照されながら句に節合されていくのではなくて、むしろ「縛り棄て」「ネット社会」というテクストを取り巻く〈外部〉を参照しながら、そのテクストの〈内部〉が読みかえられていくという、〈引用〉による実践がなされているのではないかと思います。
39920141214【俳句を読む】『ユリイカ臨時増刊金原まさ子』と/を読む『ユリイカ臨時増刊悪趣味大全』緊縛された村上春樹とジョルジュ・ポンピドゥ・センター……柳本々々 読む

             

「は? 見えざる位相? それ別にアウトローと関係ないし。メルロ=ポンティの『読み』だって不可知なるアソコに狙い定めてヤッてんだけど?」
347 20131215特集「悪い俳句」ロマンティックな手榴弾……小津夜景 読む

             

「週刊俳句」が第400号。この記念号に合わせ、柳本々々&小津夜景でリーディング・セッションを試みました。
40020141221祝「週刊俳句」第400記念レコードMoanin' by Jacques Derrida【ライナーノーツ】呻く。降っても、晴れても。……小津夜景 読む

             

今回、俳句の評を頼まれましたので、このアナグラムを駆使して句の音韻構造に着目して読んでみたいと思います。意味を解体して音だけの丸裸にしますと、普段とはまた違う面白い風景が見えてきますよ。
376号 201476【週俳6月の俳句を読む】山田航 週俳6月作品をアナグラムにして読む 読む

             

この和歌を、われわれはどう読んでいるのでしょう。ここで「読む」というのは、「解釈する」ではなく、「音にする」という意味です。あなたはどうでしょう。
3842014831「はなのいろ」はうつりにけりな 昔と今の字余り……佐藤栄作 読む

             

実際に披講の上手い選者の読み方を聞くと、だいたい中七と下五の間を詰めて読んでいる。
327号 2013728 【小特集:俳句の「音」】中八考……兵頭全郎 読む

             

かるたの読みとつかず離れず、リズミカルでありながらどことなく憂いを秘めた歌詞からは、古い俗謡のような素朴さが感じられる。
3172013519【週俳4月の俳句を読む】内藤独楽 上質な「言葉遊び」 読む

             

「ノス」「ソク」「モク」「テキ」「テル」がそれにあたるのだが、これらはつまりそれぞれnossokmoktektelとして読み下されたのだと言える。要は、日本語がカナの呪縛を離れてその音律を限りなく英語的なsyllableに近づけて受容されたときにこのような韻律感覚が生まれる。
327号 2013728 【小特集:俳句の「音」】「新・五七調」再論……小野裕三 読む

             

俳句を読むときには黙読していても頭の中では声を出しているものである。
3172013519太田うさぎ 再度味わい直しもする 読む

             

四ツ谷はアラン・バトリーの記憶モデル「ワーキングメモリ」を参照して、俳句を一度耳で聴いただけではその俳句がどのようなものかイメージするのが難しい、なぜなら、言葉と言葉の切れ目がわかる日本語の記憶は長期記憶になりやすいが、耳で聴いた音が音韻貯蔵庫に入っている時間は1.52秒ほどであり、 一度目に俳句を読む場合は反芻する必要があり、記憶のプロセスが異なることを指摘している。
302号 201323【イベントレポート】韻石が頭に降り注ぐ四ツ谷龍講演「俳句は音韻をどう利用してきたか」を聞いて……黒岩徳将  読む

             

〈どんみり〉という言葉がわからなかった。わからないまま読んで、音として〈枇杷の実〉との相性の良さに惹かれた。そして、上五を「どんより」にしてもう一度読んでみると、つまらない。
329号 2013811〔週俳7月の俳句を読む〕茅根知子 はじめの一歩 読む

             

「おほかみ」のひらがな表記のやわらかさ、A音のおおらかさと句跨がりが生む独特の韻律が相まって、読後にある神々しさが香った。
307号 2013310【週俳2月の俳句を読む】月野ぽぽな 開拓・想像・旅 読む

             

その卑小な昆虫との一瞬の邂逅と別れが作者に如何なる感慨を与えたのか、俳句という形式は黙して語らない。ただ微かな羽音がくぐもった耳鳴りのように長く読者の脳裏に残るだけである。
308号 2013317【週俳2月の俳句を読む】堺谷真人 星間の羽ばたき 読む

             

深い意味などない、単にそれだけのことを詠んでいるのに、優しくて可愛らしくて透き通っていて、響きのよい小さな楽器をもらったみたいに何回も読んでしまいます。
386号 2014914【週俳8月の俳句を読む】井上雪子 光に透かすオニオン・ペーパー 読む

             

大祐夏は涼しい蒲団だから「夏蒲団」、冬は寒いからあたたかい「蒲団」、というように季語の本意を素直に読むと、僕の中ではこの句の蒲団はあたたかく思えます。
378号 2014720今井杏太郎を読む 04 句集『麥稈帽子』4……茅根知子×生駒大祐×村田  読む

             

この句を読んで、そのカップルを思い出した。過去にいろいろある者同士が泥鰌鍋をつつきながら語らっている。燻し銀みたいな二人。
364号 2014413【週俳3月の俳句を読む】大和田アルミ 出口の先には 読む

             

静謐な広がり、時間、心持ち。でも、「ヤマボウシ」とカタカナ表記を使用することで生じる一定の距離。つかず離れずの世界観が読み手にとって心地よい。
376号 201476【週俳6月の俳句を読む】柏柳明子 理と実感の融合 読む

             

作者は髪を切って何かを吹っ切ろうとしているに違いない。読み手に句の裏のそんな事情を推測させるドラマチックな一句だ。
369号 2014518【週俳4月の俳句を読む】菊田一平 春の焚火を七つ見て 読む

             

俳句を作る場合も、自身の俳句を読む場合も、私たちにとっては自分自身を知るための行為なのだ。必然的に、過去への旅を希望する。ばったの場合も同じことなのである。過去への旅行を経験したばったは先へ先へと逃げることを止めるのかも知れない。
390号 20141012【週俳9月の俳句を読む】瀬戸正洋 私はYAKUZA  読む

             

双々子のことはよく知らない。じっくり句集を読んだこともない。亡くなった長澤奏子さんは双々子の主宰する「地表」には所属していた。俳句も双々子の影響を受けているだろうが、上記のような双々子の句の感触とは違う印象がある。
326号 2013721水の言語 追悼 長澤奏子……三宅やよい 読む

             

それでも、多くの人が晴子の句に魅了され、俳句が書けなくなると晴子を読むんですと話してくれた俳人もいる。晴子について書かれたものは多数あり、いまも語られる。時代が変わっても梟は啼くのだろう。
373号 2014615空蝉の部屋飯島晴子を読む〔 23 〕最終回……小林苑を 読む

             

〈本降りになって出て行く雨宿り〉という古川柳がある。これは他者に対する揶揄。だが 〈桃缶〉となれば話は別。一方で、三鬼の〈中年や遠くみのれる夜の桃〉があり、併せ読めば、それが「缶詰」であるというところに一種の滑稽とそれに伴う哀感さえ覚えるのだが、やや読み過ぎか?(谷口慎也)
383号 2014824特集 柳×柳俳合同誌上句会 選句結果  読む

             

宛名のない荷物は果たして届くのでしょうか。もしかしたら、小さな部落に住んでいて(離島とか)、宛名がなくても差出人の名前などから、どこへの荷物なのか配達人が判断出来る環境にいるのかもしれません(「東京に行ってる息子さんからだよ。ちゃんと宛名書かなきゃねぇ。」とか)。しかし、この句からそこまで読み取るのは難しいと思います。
39720141130舞ふて舞ふて?舞うてまだまだ落選展(後編)……山田露結 読む

             

郵便受から手紙を取り出したときに、後で読めばいいものと、今すぐ読んでみたいものとを一瞬にして見分けることはよくあることだが、鋏も無しにその場で手紙を破いて読み始めるというのは、今やごく限られた行為だろう。
369号 2014518【週俳4月の俳句を読む】守屋明俊 貧乏神のいる風景 読む

             

想像力やコミュニケーションを全く信用しないのでは、俳句に関わる意味はないだろう。そうでなければ、たとえば震災について詠むことができるのも、それを読むことができるのも被災者のみということになってしまう。
375号 2014629俳句と住まい根岸の里の侘び住まいをリノベーションする……中村安伸 読む

             

「黒い浪」は一ページに一句の句集ですので四五日で読み終わるだろうと思いながら開きました。それが、

  地鳴り海鳴り春の黒浪猛り来る

の句に差しかかりましたら、もう怖くて読めないのです。
307号 2013310【句集を読む】小原啄葉句集『黒い浪』恵贈への礼状……菊田島椿 読む

             

佳世乃さんのリポート、また、昨年作成した作品集も読ませていただきました。また山崎祐子さんから直接話も聞きました。
3312013825気仙沼紀行 〔後篇〕……近 恵 読む 近恵 さんのコメント...

             

もっともテキストに即せば、震災と関連しての解釈から離れての読みも成立する。上揚句の前後に震災関連句が並ぶのでどうしても引きずられるが、役に立たなくなったクレーンの即物的な表情と見るのも味わいがある。
361号 2014323林田紀音夫全句集拾読 308……野口 裕 読む

             

そんな、「勝手に」自然・四季の存在しているような場所での風景を切り取ったものとして、今泉礼奈の「くるぶし」を読み、勝手に故郷の風景に懐かしさを覚えた。
338号 20131013【週俳9月の俳句を読む】高崎義邦 「受動的」な自然と四季 読む

             

外山一機『上毛かるたのうた』は、自身のルーツに対する痛烈な皮肉と郷土愛が入り混じっているように感じられたが、意図するところがわたしには、まだ読みきることができていないように思う。
3162013512【週俳4月の俳句を読む】小川楓子 ホワイトデーに上毛かるた 読む

             

全編を通して昔話の童謡のような気持ちで読んでいたが、〈わたしをすきいにつれてつて〉なども入るので現代的(バブル的)な部分がおかしみも感じさせる。
3172013519【週俳4月の俳句を読む】山下彩乃 いろいろとしたくなる 読む

             

私の俳句の読み方は、器を観る、選ぶときの感じと似ているかもしれない。かたち、色合いもさることながら、とりわけ手にしたときの「手触り」を大切にしている点でそう思う。
34220131110【週俳10月の俳句を読む】津久井健之 句の手触り 読む

             

読み解くことの愉しみ、味わうことのここちよさ、その微妙な差異のようなものを感じた。
3252013714【週俳6月の俳句を読む】 松尾清隆 読むこと、あじわうこと 読む

             

作者も読者も無意識的に感覚をはたらかせて、俳句をつくり、読んでいるのだけれど、エクリチュールとしての俳句は、ひとりでに、その感覚を自由に操作しているようにもみえます。
330号 2013818「俳句ヴァーサス 2 視覚vs聴覚」レポート感覚をあやつる……今泉礼奈 読む

             

しかし、両者は切り離して読むのではなく、全体を一つの作品として読み味わうもののようである。
3162013512【週俳4月の俳句を読む】舟倉雅史 郷土愛が生み出すうた 読む

             

実は、今回初めて拝読しました。

週刊俳句がこんなに濃い内容で面白いとは始めて知りました。
312号 2013414 高坂小太郎 10句競作を読む 読む

             

今年も多士済々、本格派・古典派からどこへ行くんだ派まで読んでいて飽きない。
303号 2013210【週俳1月の俳句を読む】今村恵子 新年詠を読む 読む

             

ふらここに関する疑問が生じた際は、とりあえずこちらの(I)FAQ集をお読みの上、それでも解決しない場合は窓口 furakoko.819atgmail.com (〈at〉をアットマーク@にご変更ください)までお問い合わせください。
366号 2014427日 ふらここ まるごとプロデュース号 FAQ:ふらこことは?と思ったら……仮屋賢一 読む

             

私は俳句を作り/読み始める前に、枡野浩一さんや穂村弘さんの本で現代短歌に興味を持ち、その流れで当時書店に終刊号が置かれていた「短歌ヴァーサス」を 読んで、荻原さんのしている仕事が、(「週刊俳句」も似たような性格を持つ)オルタナティブなメディアを作ることであるように感じていました。その荻原さんが「週刊俳句」に登場したのを見て、おお、重なった、と自分の中で勝手に思いました。
374号 2014622【週俳5月の俳句を読む】トオイダイスケ きわめて俳句的な 読む

             

俳句での読みがどういう方向へ向かってなされるか、ということがよくわからない。川柳では、とりあえず句の「意味」を読み取ろうとするが、大方の川柳人、とくに伝統系と呼ばれる人々にとって句群は「難解」と映るだろう。
329号 2013811〔週俳7月の俳句を読む〕きゅういち 既成の美学とは無関係に 読む

             

なにくそ!と思って歳時記を買って「俳句、はじめました」というエッセイを読んで、むかえた2回目に句会。
366号 2014427日 ふらここ まるごとプロデュース号 ハイジャンパー俳句始めました。……川嶋健佑 読む

             

十月の作品群を読んで、「嗚呼、秋だ」という実感に満たされた。
34220131110【週俳10月の俳句を読む】ことり 俳句の中の「秋」 読む

             

無時間をたゆたうような、読むことのぜいたくを味わえる十句である。
307号 2013310【週俳2月の俳句を読む】笠井亞子 淡きもの 読む

             

一読、読み下すと滝壺をめがけて落ちゆく滝の姿が轟音、飛沫とともに立ち上がってくる。
368号 2014511句集を読む×2.5 清崎敏郎 句集『凡』の一句 滝落としたり落としたり落としたり……小澤麻結 読む

             

異界冥界を行き来しながらこの世に向けて打ち上げられた真昼の大花火、読者は只その燃えカスを全身で受けるしかないのである。
301号 2013127【句集を読む】第4句集近日刊! 金原まさ子『遊戯の家』を読む てんでに呼応する俳句たち……嵯峨根鈴子 読む

             

中七までの流れだけで読むと、非常に重い句であるように思わせる。しかし、下五に「雪の弾」ときたことで、思わず「おっとととっ」躓く様な展開で句を落ち着かせているように思う。
307号 2013310【週俳2月の俳句を読む】三品吏紀 バラバラの壺 読む

             

炎天下で働く労働者や練習に励むスポーツ選手の日焼けに比べれば、「桃色」の日焼けなど可愛いもの。わざわざ見せに来ているところからも、それが子供の行動であると読み取れる。
34320131117朝の爽波 92……小川春休 読む

             

実際には守らねばならないほどの風と花びらの量だったのかもしれないが、読まされる側からはこの大げさ加減が何とも楽しく、色彩を感じられる一句だ。
368号 2014511【週俳4月の俳句を読む】ふけとしこ 何が気に入らない? 読む

             

一読即共鳴の句であった。
303号 2013210【週俳1月の俳句を読む】淡海うたひ 犬もすなる初詣 読む

             

一読、「ペンギン鳥」とは何か悩んでしまった。ここでは、「こどもひとり来て/ペンギン/鳥にあざけらる」と読むべきか。人間の子供とペンギンと空を飛べる鳥と、三者の様子を詠んだものだろう。
3882014928自由律俳句を読む 62 松宮寒骨〔2……馬場古戸暢 読む

             

「鍋釜に把手やさしき」までで切って読んでみたい。「鍋釜」の「把手」が人にやさしいのではなく、「把手」が「鍋釜」にやさしいのである。
34320131117【週俳10月の俳句を読む】野口る理 そして、すべての把手は 読む

             

幾つもの意味で読めて、想像が膨らむ。
302号 201323【週俳1月の俳句を読む】 しなだしん 新年詠の謎を探る 読む

             

どの読みを採るにせよ、掲句を読むたびに中国の古俗から生まれた「ふらここ」という季語がロココ絵画と出会ったことにより、21世紀のきっと何て事の無い公園のぶらんこが持つ無限の可能性を描きうることになった不思議さをしみじみと感じ、楽しくなってしまう。
379号 2014727【句集を読む】スカートの中の青空 内村恭子句集『女神』を読む……松本てふこ 読む

             

心惹かれる句は誤読を恐れず深読みしたいと思う今日この頃。
332号 201391【週俳8月の俳句を読む】小林千史 うすぼんやりした彼方へ 読む

             

しかし私は敢えて「誤読」を試みたい。
356号 2014216【句集を読む】金子敦句集『乗船券』を読む 誤読……澤田和弥   

             

なるほどそれならば苦労して地方から出てきていまや世界的なアーティストとなったきゃりーの内に秘めたるふるさとへの思いを読み込んだ句として解釈できるかもしれないと思ったが、調べてみると彼女の出身地は、「東京都」。あえなく撃沈。
333号 201398特集 俳句甲子園若さ・未熟さを以てしてでないと……村越  読む

             

なんでしょう、この読後感。覚え書のようなスケッチのような。
359201439【週俳2月の俳句を読む】笠井亞子 ひとつわかったのは 読む

             

僕はこうした俳句を読んだことがありませんでしたから、面白いと思いつつも、どうしたらよいものか戸惑っていました。
333号 201398内田遼乃 前髪パッツン症候群 解題:外山一機 読む

             

この作者の、動物俳句シリーズをもっと読みたくなってきている。
324201377【週俳6月の俳句を読む】 榎本 享 外角低めの3 読む

             

読んだ者にはいかにも春らしいのんびりとした空気感が伝わり、愉しい気分になる。俳句ってずるいなぁと思うのだ。
312号 2013414 【週俳3月の俳句を読む】岡田由季 少し疲れて 読む

             

放哉の句を読むと、これほどまで命を懸けて死の淵までに自身を追い込み、心身とも劣悪な状況に置いて、真摯に精進しなければ純化された「詩」は生まれないのかとの怖れすら感じられる。
361号 2014323俳枕 20 小豆島と尾崎放哉 ……広渡敬雄 読む

             

それは行為の反復が永遠に続くことへの恐ろしさというより、この柚子の数を数えなおすという行為が私の内部に読む前から既にあったということに読んだ後に気づかされることへの恐怖である。
364号 2014413【特集】ku+ クプラス」第1【読み合う】作品評+創刊号に寄せて 古脇語 読む

             

震災の記憶が生々しいどころではなく、猛烈な余震が続く最中に書かれたものなので、今となっては忘れていることの方が多いかとも思ったが、読み返してみると意外と大体覚えていた。
359201439関悦史「震災関連」文集……関悦史 0解題 読む

             

『萬の翅』を再度読んだ際には、また別の感じを持った。
360号 2014316 特集「三年目の3.11after「東日本大震災は起こらなかった(仮)」が、なし崩し的に高野ムツオ『萬の翅』の書評その他になる……高山れおな ≫読

             

だが、何度か読み返していると「いや、これでいいのだ」と思うこともある。
355号 201429イローニッシュな詩性 普川洋の作品……谷口慎也 読む

             

ええ、ええ、そうですよ。どうせ教養ありませんよと諦めかけたのですが、何度か読み返すうちに、もしかしてこの作者の根底にあるのは言葉に対する愛と疑いではないかと思い至りました。
351号 2014112【週俳12月の俳句を読む】栗山麻衣 水は音楽、詩はリズム 読む

             

ゆるやかな動きとその印象が、読むたびに少しずつ像になってゆく。
345号 2013121SUGAR&SALT  03縁側を横歩きして虹を見る 三橋敏雄……佐藤文香 読む

             

その癖ちらちらと拾い読みをし,結局のところ,全句を堪能した。
364号 2014413【週俳3月の俳句を読む】藤幹子 ほっかほか 読む

             

「金秋」(秋の異名)はなかなか使われない季語なので、読者としては得した気分。
338号 20131013【週俳9月の俳句を読む】堀田季何 うす紅の秋桜が秋の日の 読む

             

どんなに美しい言葉も、読まれ、書かれなければそれは化石でしかない。
351号 2014112醍醐会レポート1 波多野爽波の現代性について……飯島雄太郎 読む

             

金原 どんどん書き換えて、読み換えていけばいい。露結さんは、人間以外のものの言葉なら金原まさ子だろうとツイッタで書いてくださったのよね。
355号 201429金原まさ子さん 103 お誕生日会 読む

             

他にも読み手によって異なった解釈があると思うが、俳句の多義性を興趣として感じられる一句であった。
306号 201333【週俳2月の俳句を読む】堀本裕樹 何處ゆく風 読む

             

俳句は読者を「引き込む」文学ではなく、読者の中に「入り込む」文学なのだから。
368号 2014511【週俳4月の俳句を読む】藤井雪兎 句の舞台 読む

             

作品は読者のものであるが、同時に、評価は決して絶対ではないのだから。
385号 201497俳句甲子園に期待しない……久留島  読む

             

変態についての見識の如何は、読者が句をもって判断されればよいことです。
377号 2014713西原天気 走れ変態 9句 読む 作者自身による解題 読む

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