2015-08-09

【八田木枯の一句】八月は常なる月ぞ耐へしのべ 西原天気

【八田木枯の一句】
八月は常なる月ぞ耐へしのべ

西原天気


八月は、私たちにとって、特別な月です。

八月は常なる月ぞ耐へしのべ  八田木枯

八月は12ある月のうちの1つに過ぎない、特別な月などではない……。

木枯さんは、特別な月であること、常ならむ月であることを、もちろんのこと、じゅうじゅう承知しているからこそ、「常なる月」と言います。

そして毎年やってくる八月が、耐えがたいものであることを知っているからこそ、「耐えしのべ」と言うのです。

シンプルな反語表現が、私たちの八月が「特別」であることを永遠に忘れさせることなく、同時に、「耐えしのぶ」ことの覚悟を強く訴えている気がします。

掲句は第6句集『鏡騒』(2010年)より。



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