2016-12-04

2016「石田波郷新人賞」落選展 6. 水路 柳元佑太

2016「石田波郷新人賞」落選展




6. 水路 柳元佑太

せせらぎをやや凍りつつ動く水
みづ汲めば明るみの柊の花
初雪をそのちひさな手おほきな目
寒寒と着地せば骨はたらきぬ
寒林のその一本や倒れたる
影伸びてゐたるを雪の木と思ふ
初東風に見上ぐる椎の同じかり
川すぢを離れて濡るる菫かな
沼底に杭ある寒さ春の鳥
突風に風遅るるよなづなの花
春のソプラノリコーダー目を閉ぢて
蝿の足それの躯を欠きてあり
まなうらも眼も夕立を留め得ず
水族館と海を繋ぐ水路 夏の
アイスクリーム古着屋の裏が海
夏了るてふパレツトの水浸し
あをぞらの冷たき秋のケルンかな
爽やかに子りす前足より落ちぬ
匙ならば澄むみづうみを司る
晩秋や大きなる木に抱きつけば

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